雄大な保津峡の四季の景観を眺めながら、のんびり鉄道旅を楽しむ嵯峨野トロッコ列車。その下り線始発駅・トロッコ嵯峨駅に西日本最大級であり、大迫力の鉄道ジオラマがあることをご存知でしょうか? 遊び心たっぷりで子供から大人まで楽しめ、鉄道ファンでなくても大満足できる「ジオラマ京都JAPAN」をご案内します。
嵯峨嵐山にある西日本最大級の鉄道ジオラマ
鉄道模型のテーマパーク「ジオラマ京都JAPAN」があるのは保津川の渓谷を楽しむトロッコ列車の嵯峨駅舎内。観光客でにぎわう嵯峨嵐山にあります。
噂によると、かなりマニアックなジオラマが見られるとのこと。そこで今回は、スタッフの北野さんに見どころをたっぷり案内していただきました。どんなジオラマが見られるのかワクワクです。
細部までチェックしたい! 「京都の街」をイメージしたジオラマ
建物内に入ったとたん、思わず「わー!!」と歓声を上げてしまったほど、部屋いっぱいに広がるジオラマ。これはすごい!! 京都タワーや金閣寺に京都五山といった京都の街並み、びっしりと張り巡らされた線路には様々な列車が走っています。
北野さんにお聞きすると、大きさは縦12.3メートル、横17.3メートル、総面積285.15平方メートル(畳でいうと172畳分くらい!)もあるとのことで、西日本最大級のジオラマというのも納得です。
とにかく大きいので、真ん中にジオラマを横断する陸橋が設置され、上からも眺めることができるようになっています。
ジオラマ内には0系をはじめとした新幹線から懐かしの国鉄列車、特急、貨物列車、嵯峨野トロッコ列車などの模型が走っていますが、見どころは列車模型だけでなく、極めて精巧に作られた周辺の景色にもあります。
京都の名所や寺社仏閣、そしてそこに暮らす人々の様子が愛情た~っぷりに表現されていて、もう、どこから見たらいいのか分からないぐらい! しかも、これらのジオラマは歴代スタッフの方々が作ったものなのだそうです。
建物などは実際の80分の1サイズと本格的に表現しているとはいえ、そこにはスタッフさんたちの遊び心が盛り込まれているので、京都の街並みをテーマとしていながらも実際にはありえない風景にしているところも楽しいんです。
例えば、京都市の北にある金閣寺の向こうに見えるのは、京都市の中心部にある京都御所ですし(位置的にアリエナイ!)、
桂離宮の向こうには山があって、ロープウエイで結ばれているんです。これが現実世界だったら上空から桂離宮が眺められて面白かったでしょうね~。
あ! マンション群横のトンネルから山鉾が出てきていますよ!
「こんな風景ありえなーい(笑)!」と言いつつも、あれこれ見つけるのが楽しい! 細部まで工夫されているのでオペラグラスや双眼鏡を持って行くのもおすすめです。
また、ジオラマ内の人々が繰り広げるドラマも見もの。おや、線路脇ではライブが開催されていますよ。柱に登っている方は何をしているのでしょうねえ。
と思ったら大変、大変! 倉庫の中では事件が起きていますし、
こちらでは事故が起きています。野次馬がたくさん集まってきていますが大丈夫でしょうか。心配です。
あちらのホームの先端では撮り鉄の皆様がカメラを構え、電車が来るのを待っています。
また、よく見ていると思いもしないところに、思いがけない動物が潜んでいるので要チェックです。これらのジオラマを見ているとスタッフの方々が自分たちも楽しみながら、「来てくれた人に楽しんでもらいたい」という思いで作ったことが伝わってきます。
天体ショーと郷愁を誘う夜の街
そして1日に3回(10:30、13:30、15:30)、ジオラマの街は夜の景色を見せてくれます。空を見上げるとドーム型の天井には満点の星と17種類の星座が。陸橋の上に立ち、この美しい星空と鉄道模型、ジオラマを眺めていると夜間飛行をしているようなロマンチックな気分になります。
街を見れば家々や列車の窓に明かりが灯り、ホームには帰宅の電車を待つ人々が。その風景を見ていたら、なんだか郷愁にかられ、お家が恋しくなってきました。
自分の鉄道模型を走らせよう
そうそう、ジオラマ内を走る鉄道模型を自分で走らせることもできるんです(1回200円)。本物の運転席に付いていたマスコン(正式名称:マスターコントローラー。運転士が速度を制御するために操作する装置)を操り、運転士さん気分で模型が動かせます。筆者も田中さんに教えていただきながらチャレンジ。ちなみに動かしたのはキハ85系ディーゼル特急「ワイドビューひだ」(マニアック!)です。
そしてレールをレンタルして、自分の鉄道模型を走らせることもできます。ジオラマ内には「HOゲージ(エイチオーゲージ)」と呼ばれる鉄道模型規格(レール間隔16.5mm、縮尺1/87)の線路も走っていて、HOゲージ対応の模型ならレンタル可能。走行できる線路は内回りと外回りの2本。元々、ジオラマ内を走っている列車ともコラボもできるので、鉄道模型ファンならたまらないはず。予約方法は文末のインフォメーションをご確認ください。
その他、ジオラマの横には、実際に走っていたブルートレインや貨物列車の牽引機「EF66形電気機関車」の顔部分も展示。今はもう、どちらも走っていないので一緒に記念写真を撮るのはいかがでしょう。
いかがでしたでしょうか。まだまだ見どころはたくさんあるので、ぜひ、皆様も訪れてみてくださいね。
↓ ↓ ↓ 嵯峨野トロッコ列車を大解剖!!こちらの記事も併せてチェックください
https://www.kyotoside.jp/entry/sagano-trolley-train/
■■INFORMATION■■
ジオラマ京都JAPAN
京都市右京区嵯峨天竜寺車道町・嵯峨野観光鉄道「トロッコ嵯峨駅」構内
TEL:075-861-7444(嵯峨野観光鉄道テレフォンガイド)
営業時間:9:00~17:00
休み:トロッコ列車休業日(詳細はHP https://www.sagano-kanko.co.jp/unkou.php)
入場料 一般530円、小人320円(トロッコ列車との割引チケットなどあり)
HOゲージレンタルレイアウト
利用料金 1時間2000円(別途ジオラマ京都JAPAN入館料が必要)
延長料金 1時間毎2000円
予約方法 利用希望日の前日までにジオラマ京都JAPAN「レンタルレイアウト予約担当」係へ電話かメールにて連絡を
TEL:075-871-3994(9:00~17:00)
event@sagano-kanko.co.jp