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丹後は墳墓&古墳パラダイス 京丹後市に古代王国があった!?~後編~

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 まち歩きと観光をこよなく愛するライターさかもとです。後編では、旅には絶対欠かせない!古代にまつわるグルメ情報をお届けします。旅の途中、ちょっとしたトリビアネタで盛り上がってください。

【古代グルメ -トリビア1-】

古代スーパー有名人と丹後のブランドガニにまつわるエトセトラ

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【イラスト:かたおか朋子】古代スーパー有名人とは実は聖徳太子です。

 日本海といえば、カニですよね。「間人」ってなんて読むかわかりますか?「たいざ」って読むんです。京丹後市に古くからある地名のことです。

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【写真提供:京丹後市観光協会】ズワイガニ(松葉ガニ)は水揚げされる漁港ごとに名前が異なる。

 古墳時代のあと、150年くらい続く飛鳥時代に入ります。大陸から仏教が伝来すると、ヤマト政権はヤマト地方を中心とした豪族たちの政権になり、さらに天皇中心とする律令国家へとなっていきます。その中で、仏教に対する考え方の不一致や皇位継承などをめぐって、蘇我氏と物部氏は対立します。その渦中にいた聖徳太子親子は蘇我氏と物部氏の戦乱を避けるために母・穴穂部間人(あなほべのはしうど)皇后は幼き聖徳太子と一緒にここ丹後の大浜に逃れてきたという伝説があります。

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【写真提供:京丹後市観光協会】母・穴穂部間人(あなほべのはしうど)皇后と幼き聖徳太子を現した母子象。

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【写真提供:京丹後市観光協会】この立岩も聖徳太子にまつわる名所。聖徳太子の義弟・麿子親王が鬼退治をして岩に鬼を閉じこめたという伝説が残っている。

 

 乱がおさまって自国へ戻るときに、とってもお世話になった村の人々へ感謝の気持ちを込めて「間人」(はしうど)という名前を人々に贈ったそうです。村の人々は「はしうど」と呼ぶのは恐れ多いので、大浜を退座(たいざ)されたということから「間人=たいざ」と読むようになったのが由来です。

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【写真提供:京丹後市観光協会】水揚げされたばかりの間人ガニ。

 間人漁港で水揚げされるズワイガニ(松葉ガニ)は、「間人ガニ」というブランド商品。このありがたーい伝説を知ってから食すカニは、きっと格別でしょうね。

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【写真提供:京丹後市観光協会】名物の「こっぺめし」。メスのカニは内子・外子が絶品。

 

【古代グルメ -トリビア2-】

「海産物≒古代グルメ」を、ザ・実食!!

 古代人も愛してやまなかっただろう古代から伝わる海産物をご紹介します。

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【写真提供:京丹後市観光協会】久美浜湾。空と海が美しいブルーのグラデーションに。

 

 豊かで美しい海が広がる丹後では、古代からおいしい海産物を食べていたことが、遺跡からの出土物などからわかります。カキ、フグ、マグロ、ハマグリ、クジラなどは縄文人も食していたそう。

 数万年、数千年もの時を越えて・・・私たちの胃袋を満たしてくれる幸福感はきっと古代人も現代人も変わらないでしょうね。

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【写真提供:京丹後市観光協会】久美浜名物のカキ。直売所でおみやげにもおすすめ。

 とくに久美浜のカキは丹後の名物です。山々に囲まれた久美浜湾で育てられたカキの旬は12月~3月まで。1月過ぎればミネラル豊富で栄養満点。とってもミルキーでプルプルの口当たりがたまりません。古代人と共感できるのは、やっぱり素材本来の味を堪能できる蒸しガキでしょうか。2月の後半から3月になると大きな身に成長し、女性のお口には大きすぎるかな?というほどに。そのころに行くならデートよりも女子旅かな。

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 また、奈良時代、都に税として海産物を納めたことが出土した木簡からわかっているそうです。イワシ、コノシロ、カツオ、カワハギなどの記述が木簡にあり、奈良時代の人々も食していたのですね。

 なかでもコノシロ寿司は、久美浜湾でとれた新鮮なコノシロを使った郷土料理。コノシロはコハダの出世魚。甘酢味のおからに麻(お)の実をまぜたものを、酢漬けのコノシロに詰めて作ります。酢飯じゃない!サカナとオカラ!?サバ寿司とは違って、頭までついてるダイナミックさ。15~20センチほどあります。 ついつい珍しくて写真を撮りたくなりますね。

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【写真提供:京丹後市観光協会】コノシロ寿司。11月から3月が旬。

 

さかもとみえ

さかもとみえ

 さて、古墳ネタ前編から後編までいかがでしたでしょうか。古代丹後王国の魅力はまだまだこんなもんじゃ語りつくせません。古代の表玄関だった京丹後市の歴史ロマンに思いを馳せて、古墳巡りやカキ・カニグルメをぜひとも楽しんできてください。

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