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激辛問題を激辛商店街が解決する!? 京都向日市激辛商店街が挑む、辛すぎるトウガラシ

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連日猛暑が続いていますね。暑い真夏の時期って、なぜか激辛料理を食べたくなりませんか?^^
京都府向日市(むこうし)は2009年に始まった激辛でのまちおこしが成功し、今や激辛の聖地としても知られています。今日は、そんな激辛商店街が新しい試みに挑戦していると聞きまして、KYOTO SIDEライター陣で訪れてみました!

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京都駅から電車で7分…JR向日町駅で、みんなと待ち合わせ。
京都府向日市は、京都市と長岡京市に隣接しているベッドタウンで、面積は西日本でいちばん小さい(!)と言われている市です。美しい竹の径を有しており、特産品は良質なたけのこ。「竹の里・乙訓」エリアの一角を成しています。

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今日の激辛ロケは、これまでにない過酷さが予想されるため、KYOTO SIDEライターチーム5人で挑みます!みんなの持ち物は水、冷茶、ヨーグルトにポカリスエット、ハンカチやタオルも複数枚持参で、戦闘準備に各々抜かりなし!
からっキー像の前で気合を入れてスタートしました!

京都向日市激辛商店街って?

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激辛をテーマにした向日市のまちおこしは、どのようにして始まったのか…。
元々のキッカケは、向日市商工会青年部による「まちおこしに取り組もう」という発案で、当初、まちの特産である竹を用いて「竹馬全国大会」を行ったところ、400人ほど人が集まったのだそうです。熱狂的な竹馬ファンが全国から集まってきたことで、ターゲットの設定をしっかりすれば遠方からでも人はやってくることを学んだ青年部の皆さん。ただし、来訪者から食事やお土産購入は京都駅…との話を聞き、まちおこしに一番大事な経済効果が生まれてないことに気づきました。
そこで次に、食をテーマにした展開と、どうしたら人がワクワクしてこのまちにやってくるかを考えに考え、第二の矢として放ったのがインパクトの強い「激辛」でした! 2009年7月の出来事です。

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当初は、罰ゲームの印象が強い「激辛」に、まちの人達は難色を示したそうです。が、1軒1軒お店を訪ねて協力を仰ぎ、最初の数年は試行錯誤しながら進めてきたそう。徐々にその活動は、メディアやインターネットと通じて広がりを見せ、最初は少なかった協力店舗もどんどん増えていき、現在の加盟店は65店舗
日本一辛いもの決定戦・KARA-1GP(カラワングランプリ)の開催も実現し、名実ともに激辛のまちとしての認知度を高めました。今でこそ、全国に“激辛”を売りにした場所はいくつかありますが、始まりはここ、向日市なんです。

※現在、激辛商店街は向日市商工会青年部からも独立して、任意団体となっています。

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激辛商店街という名前ですが、実際にはまちなかのいろいろな場所に、激辛を扱うお店が点在しています
食べ物を扱う飲食店のみならず、オリジナルの激辛グッズを販売している文房具店、案内所にもなっている不動産屋さん、激辛のしみ抜きを行うクリーニング店などなど、まちなかのさまざまな店舗で“激辛”を扱っています。3年前にできたイオンモール桂川も、通常は商店街とは敵対関係にあるはずのショッピングセンターですが、ここでは協力体制が敷かれており、コラボイベントも開催しているそうです。

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まちなかを散策していると、顔出し看板や激辛注意の看板を発見。
気になるお店を覗いたり、顔出し看板で記念撮影したり、午前中はわたし達も初めての激辛商店街のまち歩きを楽しみました^^
午後からは、いよいよ今回のメインテーマ「激辛問題を激辛商店街が解決する」の取材です。
一体どういったお話を伺えるのでしょう…?

激辛問題を激辛商店街が解決する!?

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本日お話を伺ったのは、京都向日市激辛商店街の副会長・清水幹央さん。
ホームページを通して、北海道北見市で栽培された青トウガラシ「激辛南蛮」についての依頼があったのは、昨年8月のこと。見た目は普通の青トウガラシですが、その辛さはハバネロ級。あまりの辛さに量販店からも「辛すぎてNG!」との回答が多く、辛いもの好きの猛者が集う激辛商店街なら何とか出来るんじゃないか…という、北海道の農協連合会ホクレンを通しての依頼でした。

依頼が来た時期にKARA-1GPの開催が迫っていたことと、収穫時期も終わりに近かったことから、昨年はメニュー化できませんでしたが、“激辛問題を激辛商店街が解決する!”を商店街が取り組む新しいテーマとし、1年越しでこの問題に取り組むことを決めたそうです。

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こちらがその問題の青トウガラシ。ちなみに、北海道弁で青トウガラシのことを“なんばん”と言うのだそうです。依頼を受けた清水さん達運営メンバーは、辛い料理に定評がある4店舗に、この「激辛南蛮」を使った新メニュー作りを依頼。辛すぎるトウガラシを、一般の人向けに美味しく食べられるよう調理するのが今回のミッション。各店舗ともに、さまざまな創意工夫を重ねて、この激辛南蛮をメニュー化したと言います!

一体どんな料理になったのか・・・という訳で、わたし達は試作品を作っているというお店4店に突撃取材&実食することにしました!!それぞれのお店には名物となっている激辛料理もあるため、そちらも合わせてリポートします。

クセになるおいしさ!KARA-1GP優勝店「麒麟園」

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まずは、1966年創業の中国料理店・麒麟園。こちらでは本格広東料理がいただけます。第一回KARA-1GPでの優勝経験もあるという激辛の名店、一体どんな旨辛料理店が出てくるのか楽しみです!

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「激辛青唐辛子フェア」で提供されるのは「麻婆豆腐」税込900円)。材料はいたってシンプルで、豆腐やナス、パプリカなど。そこに激辛南蛮がたっぷり入ります。今回は店主・宮路さんの助言もあり、ノーマルの辛さで頂きました!

ファースト実食のため、びびって激辛南蛮を避けて一口…。あれ、美味しいです。完全に「肉と野菜の旨味が詰まった旨辛」麻婆豆腐です。では、激辛南蛮も含めてもう一口…。意外といけます。激辛南蛮自体はびっくりするような辛みはなく、当たりのシシトウくらいのピリッとした辛さと苦みが広がり、麻婆と絶妙にマッチ!もりもりいけます。

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さてお次は第一回KARA-1GPで優勝した、麒麟園の「担々麺」税込900円)を頂きました。鶏ガラスープにゴマペーストを入れ、そこに辛さの秘密・ジョロキア粉末と4種の唐辛子ブレンドを投入!今回は2辛で作っていただきましたが、3辛でジョロキア粉末はほぼ倍だそうです。(辛さは5辛まであり、激辛四天王のメニューの1つです。)

では、麺にスープをよく絡めていただきます~。「あ、美味しい。おいし…ん!辛い!笑」という後からくる旨辛!宮路さん曰く、「ただ辛くするだけならいくらでもできますが、おいしくて辛いものを食べてほしい」とのこと。確かにめちゃくちゃ辛いし、どんどん舌も痛くなってくるのですが、あともう一口!とクセになるおいしさでした!
1店目の激辛料理を、見事制覇です!!

唐辛子の魔術師が作る絶品・旨辛餃子「餃子の一来一来」

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さて、2店目は、こちらも激辛四天王のひとつ・餃子の一来一来(いきいき)。数々の取材で有名人も訪れる人気店で、家族で営む中華料理店のこだわりの手作り餃子が自慢の逸品。オーソドックスな激うま餃子から生姜餃子、スパイシー餃子、旨辛餃子、にんにくナシ餃子…とバラエティーに富んだ餃子がメニューに並びます。

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早速、問題児となっている「激辛南蛮」を使った①「うまから南蛮餃子」(税別350円)と②「旨辛餃子KARA-1」(税別350円)を注文!
①はニンニクに負けないように青唐辛子のペーストと刻んだものがたっぷり入っていて、見た目がほんのり青いんです。一方、②は日本、南米や中国、タイ…など約15種類の唐辛子を調合していて真っ赤です!!

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まずは①から実食。う!う!う!うまい!!!坪庭に涼風がスーッと通り抜けていくような爽やかな上品な辛みがクセになる味わい。シシトウに近い風味と辛味。ジューシーな餃子にすっきりとした辛みが加わり食欲をそそってくれます!猛暑にピッタリの一品。辛さが物足りない人は、店長お手製のオリジナル激辛ラー油をつけるのがオススメ。

次に真っ赤な②、初級×3倍で「カラ1」グランプリで販売している餃子を実食。色にビビりつつ、パクリ…。あ!こっちもピリ辛レベルでうまい~!!と美味しく食べていた15秒後…、耳の奥がジリジリかゆくて痛くて、辛みを察知!!!時間差でくーーるーー。でも…病みつき系の美味しさがたまらない。
この日は1個でノックアウトでしたが、何度か通い詰めたら1人前完食できるかも。

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焼き上がりに「僕の調合したオリジナル激辛スパイス」を嬉しそうにふりかける店長さん…笑
おちゃめですが料理人として確かな腕を持つ“唐辛子の魔術師”の手にかかれば、ピリ辛から激辛までレベルに応じてどんなメニューも変幻自在!!
トウガラシの香りや味わいを楽しみながら、食欲が落ちるこの季節、是非ともキンキンに冷えたビールと餃子を食べに行きましょう^^

ちょい辛が生ビールとの相性バツグン!!洋風酒膳「うまかろう」

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阪急とJRの駅の真ん中ぐらいに立つ洋風酒膳・うまかろうは、アットホームな上、驚くほどリーズナブルな値段も魅力の飲み屋さんです。さて、こちらでは一体どんな激辛料理が頂けるのでしょうかー。

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まずは、「激辛南蛮のペペロンチーノ」税込580円)から。恐る恐る一口…あれ? 美味しい!! 思ったほど激辛南蛮が辛くなく、強いていうならば伏見唐辛子の当たりを食べた時のような感じ。食感もシャクシャクしていて美味しいです。さっと焼いてカツオ節をかけてしょう油で食べたくなりました。ペペロンチーノとしてもとっても美味しく、完食いたしました。3店舗目でも、激辛南蛮はちゃんと美味しく頂けております!!

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続いてはお店の看板商品でもある「バッファローウィング」税込390円)。ご主人によるとアメリカでは広く知られているメニューだそうで、向こうではホットウイングと呼ばれているそうで、手羽先料理ですね。真っ赤なソースが掛かったバッファローウィング、なんだか名前も強そうですし、ちょっと緊張です。お行儀わるいけれど手づかみでガブリ! あれ、そんなに辛くない!! 真っ赤なソースはタバスコがメイン。上に掛かった白いソースはブルーチーズのソースで、これが全体的にまろやかな感じにまとめてくれて、これは…間違いなくビールに合います!!

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ちなみに、こちらの“激辛メニュー”は辛さを変えることができ、今回食べたのは初級の「なんじゃくもん」。
某カレーショップで通常2辛を頼む私はちょっと拍子抜けでしたが、辛いのがダメなライターS嬢は辛くて鼻水が出ておりました。ゆえに辛いもの好きな方は、「にゅうもん」からスタートするのをオススメします。

悶絶まちがいなしの最凶・死神チャーハンの「珉珉 向日町店」

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さぁラストの4軒目!向日市で愛され続けて40年、ご存知の方も多い人気中華料理店の珉珉 向日町店。なんでも「死神チャーハン」という最凶メニューがあるのだとか…。そしてまさかの防毒マスクをつけた店主も登場?!旨辛メニューにゴキゲンだったライターチームを恐怖のどん底に陥れた激辛メニューの実態に迫ります!

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まずは「激辛青唐辛子フェア」のメニュー「激辛南蛮と京丹波あじわい鶏の甘酢あんかけ」税込880円)を頂きました。激辛南蛮を丸々一本使っており、予想外の大きさに一旦躊躇するも、思い切ってパクリ!…ん!?香ばしくて、辛くなくて、美味しい…!甘酢がうまく辛みを消しているため、子供や辛いものが苦手な人でも食べられる逸品に仕上がっていました。是非、これは周りにもオススメしたい!!

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続いて、珉珉名物の「激辛チャーハン」レベル3(税込790円)を頂きます。このチャーハン、完食することで激辛名人認定証がもらえ、さらに上の辛さに挑戦できるのです。
チャーハンにはトウガラシや豆板醤、チリソースに2種のハバネロと、辛み成分が盛りだくさん。しかもこちらで使用しているトウガラシはすべて向日市で生産されているという、まさにご当地チャーハン!!
レンゲの4分の1ほどの少量で恐る恐るパクリ…。最初はチャーハンの旨味が広がり余裕を見せるものの、それも束の間、あっという間に燃えるような辛さがはじけて全身の毛穴全開!空調が効いているにも関わらず、汗が止まりません。

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さあ!いよいよ今回の激辛ラスボス「死神チャーハン」(税込1620円)です。おもむろに防毒マスクをつける店主の長縄さん。調味料が辛すぎてむせてしまうのだそうです。そしてジュワ~っと材料が炒められるや否や、店内に広がる辛みの霧!みんな一斉に調理場から離れ、店外に避難する人も。ちなみにお客さん用のマスクも用意されているので、かければ安心、耐えられます。

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登場した死神チャーハンの上には、ちょこんと唐辛子が。これが死神チャーハンの要、向日市産の最凶トウガラシ「キャロライナリーパー」です。その辛さなんと300万スコヴィル!!(そもそも辛さに単位があったことに驚きです)。このキャロライナリーパーも食べて“完食”だそうで、今まで挑戦者は星の数ほどいるそうですが、わずか20人ほどしか完食できていないそうです。

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店員さんたちに見守られながら実食です。店員さん曰く、「米1粒でも辛い」とのことで、1粒から挑戦!もはや辛いを通り越して痛いです。触れた個所がどんどん痛くなります。でも痛辛い奥には間違いなく、チャーハンの旨味も存在しています。

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なぜ、こんな危険なチャーハンが誕生したのか…。
「はじめに激辛メニューを作ったとき、激辛マニアから『全然辛くない、ぬるい!』と言われ、そんな人たちが満足できるような激辛を求めたら死神チャーハンができました」と語る長縄さん。お客さんの期待に応えたひと品だったんですね。それにしても辛すぎて全員でかかってもレンゲ半分弱しか食べることができず完食は無理でしたので、3辛チャーハンと併せてお持ち帰りしたのでした。

京都向日市激辛商店街の「激辛南蛮フェア」へGO!!

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最後の死神チャーハンの破壊力に相当のダメージをくらってボロボロになったライターチームですが、本来の目的であった青トウガラシ「激辛南蛮」は、どの店舗のメニューも、それはそれは美味しく頂けました!!

この激辛南蛮を使った「北海道産 激辛青唐辛子(激辛南蛮)フェア」は、8月1日から31日まで開催!
オリジナルメニューを食べられるのは、京都向日市激辛商店街だけ!ぜひ、訪れてみて、まちなかの数ある激辛料理やグッズ、お土産品もチェックしてみてくださいね♪

旨辛料理を食べて、暑い暑い夏を乗り越えましょう!!\(^o^)/

■■INFORMATION■■

京都向日市激辛商店街
問い合わせ:080-8529-5054
メール:info@kyoto-gekikara.com
https://kyoto-gekikara.com/

 〜今回取材ご協力いただいた店舗〜

麒麟園
京都府向日市寺戸町東田中瀬5-54
075-933-1370
11:30〜14:00(LO 13:40)、16:30〜23:00(LO 22:30)
火曜定休

餃子の一来一来(いきいき)
京都府向日市向日町南山39-8
075-931-9615
11:30~14:30(LO14:00)/18:00~21:30(LO21:00)
月曜定休、月2回火曜不定休あり

うまかろう
京都府向日市寺戸町渋川11-54
075-934-7666
17:00〜24:00
水曜定休

珉珉 向日町店
京都府向日市寺戸町小佃19 ライフシティ東向日内
075-932-9320
11:00〜21:00
木曜定休

 

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