京都花の名所特集
春夏秋冬に恵まれた日本。桜にひまわり、紅葉に椿など、季節ごとに美しく咲く花や植物を愛で、時の移ろいを感じると、なんだか豊かな気持ちになりませんか? 今回はそんな四季を彩る京都府下の花をまとめてみました。
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春~Spring~
3月~5月、寒さが和らぎ、暖かな陽光に心地よさを感じる季節。新たな出会いや別れに期待と不安が入り混じる中、柔らかに咲く春の花は、そっと心をほぐし緊張を解いてくれるようです。
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ミツマタ(3月下旬〜4月上旬)
ミツマタは、枝が必ず3つに分岐する特徴から三又=ミツマタと呼ばれるジンチョウゲ科の落葉低木です。枝先には蜂の巣のような形をした小さな黄色の花が咲き、まるでラベンダーのような甘い香りがします。
<スポット>
・水源の里老富(綾部市)
菜の花(3月末〜5月中旬)
菜の花は一般的にアブラナ科の黄色い花のことをいいます。食用や菜種油の原料、観賞用などがあり、食用として用いられる菜の花のほろ苦い風味は、春の代表的な食材として親しまれています。
<スポット>
・京都かめおか 菜の花畑(亀岡)
桜(3月下旬〜4月上旬)
日本の春を代表する花といっても過言でない桜。桜の品種は多く、学校や公園、街路樹でよく見かけるソメイヨシノは、開花宣言の標本木として選ばれるほどポピュラーな品種です。ソメイヨシノの見頃が過ぎると、八重桜が京都の春を彩ります。
<スポット>
・前川堤の桜並木(久御山町)
・背割堤(八幡市)
・桜づつみ寺田緑地(城陽市)
・虚空蔵谷川沿いの桜(京田辺市)
・玉川沿いの並木道(綴喜郡井手町)
・けいはんな記念公園(精華町)
・やすらぎの道の並木道(宇治田原町)
・祝橋(和束町)
・茶畑(和束町)
・木津川河川敷の桜(笠置キャンプ場)(笠置町)
・勝竜寺城公園(長岡京市)
・八条ヶ池(長岡京市)
・日吉ダム お花見広場(南丹市)
・大野ダム(南丹市)
・ウッディパルわち(京丹波町)
・曽根の大桜(京丹波町)
・和らぎの道七谷川沿い(亀岡市)
・魚ヶ渕吊り橋の桜(京都市)
・「おーらい黒田屋」の前(京都市)
・福知山城(福知山市)
・京都府緑化センター(福知山市)
・紫水ヶ丘公園(綾部市)
・山家城址公園(綾部市)
・天橋立傘松公園(宮津市)
・天橋立ビューランド(宮津市)
・倉垣桜公園(京丹後市)
・大波街道の桜(舞鶴市)
・北吸桟橋付近(舞鶴市)
・引揚記念公園(舞鶴市)
・縣神社(宇治市)
・石清水八幡宮(八幡市)
・久世神社(城陽市)
・海住山寺(木津川市)
・地蔵禅院(井手町)
・向日神社(向日市)
・常照皇寺(京都市)
・雲源寺(綾部市)
・補陀洛山 丹州華觀音寺(福知山市)
・海蔵寺(伊根町)
・瑠璃寺(舞鶴市)
・常照皇寺(京都市)
・三千院(京都市)
・引揚記念公園(舞鶴市)
石楠花(4月中旬〜下旬)
石楠花(シャクナゲ)はツツジとよく似た姿をしていますが、ツツジの花が3つほど集まって咲くのに対し、石楠花は5から10の花が集まって咲きます。その豪華で美しい姿と、もとは高山植物であったことから「高嶺の花」の語源になったともいわれています。
<スポット>
・三千院(京都市)
ヤマブキ(4月中旬〜5月上旬)
万葉集にも詠まれるほど古くから観賞されてきたヤマブキ。細くしなやかな茎に、黄金色に近い黄色の可憐な花を咲かます。その可愛らしい色は日本の伝統色である「山吹色」の由来になったといわれています。
<スポット>
・玉川堤(井手町)
ツツジ(3月末〜5月上旬)
ツツジは古くより栽培されている花で、ツツジを詠んだ歌は万葉集にも残されています。花先が5つに割れた筒状の花を咲かせ、鮮やかなピンク色が印象的な日本人にとって最も親しみのある花のひとつといえます。
<スポット>
・東山公園(京丹後市)
・如意寺(久美浜町)
・東舞鶴公園(舞鶴市)
・獅子崎稲荷神社 天橋立雪舟観展望休憩所(宮津市)
・滝上公園(宮津市)
・ゆらのガーデン(福知山市)
・紫水ヶ丘公園(綾部市)
・楞厳寺(綾部市)
・京都府立るり渓自然公園(南丹市園部町)
・保津峡(亀岡市~京都市右京区)
・長岡天満宮(長岡京市)
・神童寺(木津川市)
・鴻ノ巣山(城陽市)
・三室戸寺(宇治市)
シャガ(4月中旬〜5月中旬)
白地に黄色と紫の模様が入ったシャガの花は、人里に近い森林周辺の湿った木陰などに自生する植物です。2015年、京都府北部にある綾部市では、全国でも類をみない規模のシャガの群生地が発見されました。
<スポット>
・水源の里老富(綾部市)
藤(4月中旬〜5月上旬)
美しく艶やかに咲く藤の花。かぐわしい香りと風に揺れるたおやかな様子は、しばしば女性の姿にも例えられてきました。平安時代の女流作家・紫式部も愛したといわれており、万葉集をはじめ、多くの書物に登場する日本古来の花木です。
<スポット>
・花郷OKADA(京丹後市)
・平等院(宇治市)
・才ノ神の藤(福知山市)
・普門寺(福知山市)
・城南宮(京都市)
バラ(5月上旬〜6月時下旬)
世界中で古くから愛されているバラの花は、八重咲きや一重咲きなどタイプも様々。その種類は多く、長い年月を経て現在約4万種類もあるのだとか。愛を象徴する花として、ブーケやモチーフとしても好まれています。
<スポット>
・すとろべりぃあいすバラ園(舞鶴市)
・京都府立植物園(京都市)
・宇治市植物公園(宇治市)
・花郷OKADA(京丹後市)
・綾部バラ園(綾部市)
・ガレリアかめおか(亀岡市)
・ガーデンミュージアム比叡(京都市)
夏~Summer~
6月~8月、ジメジメとした梅雨が明け、肌を指すような日差しに本格的な暑さが続く季節。雨のなか華やかに咲くあじさいや爽やかな風に揺れる新緑は、鮮やかに輝き植物の強い生命力を感じさせてくれます。
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青もみじ(4月下旬〜8月下旬頃)
青もみじとは若葉から深みを増していく緑の楓のことをいいます。紅葉の名所として知られる京都では、新緑の青もみじも大変魅力的です。爽やかな風に光を反射して揺れる青もみじは、初夏の訪れを知らせてくれます。
<スポット>
・成相寺(宮津市)
・金剛院(舞鶴市)
・国宝光明寺二王門(綾部市)
・向日神社(向日市)
・光明寺(長岡京市)
・興聖寺(宇治市)
・酬恩庵一休寺(京田辺市)
あじさい(6月上旬〜7月上旬)
梅雨に鬱蒼とした気分を晴らしてくれるかのように咲き誇るあじさいの花。日本固有の植物ですが、現在は海外で品種改良されたハイドランジアという品種が多く見られます。種類が豊富なうえ、土壌によって花の色が変化するのもあじさいの魅力の一つです。
<スポット>
・丹州華観音寺(福知山市)
・舞鶴自然文化園(舞鶴市)
・東光院(綾部市)
・岩船寺(木津川市)
・ききょうの里(亀岡市)
・三室戸寺(宇治市)
・惠心院(宇治市)
・笠置山自然公園(笠置町)
・京丹後市森林公園スイス村(京丹後市)
・柳谷観音 楊谷寺(長岡京市)
・正寿院(宇治田原町)
キキョウ(6月下旬〜7月下旬)
青紫や白色の星形の花を咲かせるキキョウ。控えめながら凛とした品格を感じるこの花は、図案化され明智光秀や坂本龍馬の家紋にもなっています。日本古来の花ですが、現在、野生の品種は絶滅危惧に指定されています。
<スポット>
・谷性寺(亀岡市)
・ききょうの里(亀岡市)※期間限定
睡蓮(6月中旬〜種類によって異なる)
水面に浮かぶように咲く睡蓮はフランスの印象派画家、クロード・モネが描き続けた花としても知られる水生植物です。睡蓮という名前は、日中に花を咲かせ午後には眠る(睡る)ように花を閉じてしまうことに由来しています。
<スポット>
・けいはんな記念公園(精華町)
・宇治市植物公園(宇治市)
・長岡天満宮 八条ヶ池(長岡京市)
・水生動植物公園 花蓮の里(宮津市)
蓮(6月下旬〜種類によって異なる)
うだるような真夏の暑さの中でも、泥の中から清らかな花を咲かせる蓮。睡蓮とよく似た見た目をしていますが、水面から高い位置で咲くのが蓮の特徴です。早朝に咲きはじめ、お昼頃には花が閉じてしまうので午前中の観賞がおすすめです。
<スポット>
・けいはんな記念公園(精華町)
・宇治市植物公園(宇治市)
・長岡天満宮 八条ヶ池(長岡京市)
・平の沢公園(亀岡市)
・楞厳寺(綾部市)
・水生動植物公園 花蓮の里(宮津市)
北山友禅菊(7月末〜8月5日頃)
京都市左京区の最北端に位置する久多地区でしか見ることができない北山友禅菊。かやぶき屋根とのどかな山里の風景に広がる北山友禅菊の花畑では、夜明け前には青みがかった紫色だった花が、太陽の光を浴びて赤みを帯びた紫色に変化する不思議な光景が見られます。
<スポット>
・久多地区(京都市)
ひまわり(7月上旬〜場所によって異なる)
太陽のような大輪の花を咲かせるひまわりは夏の代表花といえます。気分をパッと明るくしてくれる黄色いビタミンカラーは、見ているだけでも元気をもらえそうな力強さがあります。
<スポット>
・おさぜん農園(八幡市)
・内里のひまわり畑(八幡市)
・宮津鳥塚本のひまわり畑(京田辺市)
・綾部ふれあい牧場(綾部市)
・京蕪庵のひまわり畑(京都市)
・京都府立植物園のひまわり花壇(京都市)
・美山町のひまわり畑(美山町)
・え!?今頃ひまわり大原野(京都市)
秋~Autumn~
9月~11月、暑さが和らぎ肌寒さを感じる季節。過ごしやすい気候に食欲が湧き、スポーツや芸術に好奇心のスイッチが入ります。気付けば木々は紅葉色に染まり、しっとりと美しい風景が広がります。
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彼岸花(9月中旬〜下旬)
彼岸花という名は秋のお彼岸頃に咲くことから付けられたといわれています。その他にも、天界に咲く花という意味を持つ“曼珠沙華(まんじゅしゃげ)”など、多くの別名を持つ彼岸花。スラリのびた茎からは放射線状に真紅の花が広がり、妖艶な雰囲気を纏った花を咲かせます。
<スポット>
・若宮八幡宮(八幡市)
・スイセンとヒガンバナの丘(綾部市)
・平野神社(京都市)
・ひがん花の里(亀岡市)
・大原(京都市)
コスモス(9月中旬〜場所によって異なる)
秋の花として有名なコスモスは、夏至から冬至にかけて昼の時間が短くなる頃に花を咲かせる短日植物の代表的な花です。コスモス畑でピンク色や白色の花が風にそよぐ様子は、心に癒しを与えてくれる光景です。
<スポット>
・宇治市植物公園(宇治市)
・京都丹波/亀岡 夢コスモス園(亀岡市)
・嵐山-高雄パークウエイ(京都市)
・京都府立植物園(京都市)
・恭仁宮跡 山城国分寺跡(木津川市)
・美山かやぶきの里(南丹市)
菊(10月中旬〜11月中)
古くから美と文化の象徴として尊ばれてきた菊の花。鎌倉時代には衣裳の紋様として流行し、現代では仏花などお供えにも使われていて、古来より日本人にとって馴染み深い花のひとつです。
<スポット>
・京都府立植物園(京都市)
・宇治市植物公園(宇治市)
・京都府立丹波自然運動公園(京丹波町)
秋明菊(9月下旬〜10月下旬)
秋明菊(しゅうめいぎく)は菊という字を使いますが、アネモネの仲間です。京都・北山の貴船周辺で多く見られたことから、別名“キブネギク(貴船菊)”とも呼ばれています。素朴ながらも秋らしい風情を感じる秋明菊は、古くより「茶花」としても好まれてきました。
<スポット>
・岩船寺(木津川市)
紅葉(10月中旬〜12月初旬)
昼夕の寒暖差と湿度、十分な日光を浴びることで美しく色付く紅葉。京都盆地は地形から紅葉の条件に適しており、その美しさは全国でも別格です。毎年、鮮やかに染まる京都のまちなみを愛でに多くの人が訪れます。
<スポット>
・成相寺(成相寺)
・宗雲寺(京丹後市)
・金刀比羅神社(京丹後市)
・引原峠(京丹後市)
・慈徳院(与謝野町)
・金剛院(舞鶴市)
・正暦寺(綾部市)
・安国寺(綾部市)
・大本神苑(綾部市)
・宝山公園(福知山市)
・長安寺(福知山市)
・桑田神社(亀岡市)
・法常寺(亀岡市)
・唐戸渓谷(美山町)
・大野ダム(美山町)
・龍穏寺(南丹市)
・真言宗 大覚寺派 飯盛山 西光寺(南丹市)
・玉雲寺(京丹波町)
・猿丸神社(宇治田原町)
・宇治市源氏物語ミュージアム(宇治市)
・京都府立山城総合運動公園(宇治市)
・松花堂庭園・美術館(八幡市)
・石清水八幡宮(八幡市)
・善法律寺(八幡市)
・酬恩庵一休寺(京田辺市)
・浄瑠璃寺(木津川市)
・岩船寺(木津川市)
・海住山寺(木津川市)
・メタセコイヤ並木(精華町)
・光明寺(長岡京市)
・柳谷観音 楊谷寺(長岡京市)
・向日神社(長岡京市)
・京都府立植物園(京都市)
・岩戸落葉神社(京都市)
銀杏(10月下旬〜11月中旬)
銀杏は扇型の葉をした落葉高木。晩秋に熟して地面に落ちたギンナンの実は強烈な匂いがしますが、茶碗蒸しや焼いて食すなど秋の代表的な味覚のひとつです。京都の秋は紅葉だけではなく、黄金色に輝く銀杏の風景も情緒があり必見です。
<スポット>
・岩戸落葉神社(京都市)
・引原峠の大イチョウ(京丹後市)
冬~Winter~
12月~2月、気温がぐっと下がり、寒さが身に沁みる季節。年末年始の忙しさにホッと一息つく頃、寒風に耐えながら健気に咲く冬の花々の姿は、奥ゆかしくも逞しい魅力を秘めています。
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椿(2月〜種類によって異なる)
江戸時代に品種改良が盛んにおこなわれた椿は、現在数え切れないほど様々な品種が存在しています。花色や形はもちろん見頃も異なり、早咲きは10~12月、冬咲きは12~3月、春咲きは3~4月頃と長期に渡り楽しむことができます。
<スポット>
・舞鶴自然文化園(舞鶴市)
・滝の千年ツバキ公園(与謝野町)
・興雲寺(福知山市)
・八幡市立松花堂庭園・美術館(八幡市)
・浄安寺(久御山町)
・柳谷観音 楊谷寺(長岡京市)
・城南宮(京都市)
・平岡八幡宮(京都市)
・紫水ヶ丘公園(綾部市)
梅(2月中旬〜3月中旬)
まだ寒さが厳しい中、春の訪れをいち早く知らせてくれる梅。古来より愛されてきた梅は万葉集の中では桜の3倍もの歌が詠まれています。また、天満宮の祭神である平安時代の貴族・菅原道真公がこよなく愛した花としても知られています。
<スポット>
・城南宮(京都市)
・京都府立植物園(京都市)
・正法寺(京都市)
・丹波亀山城址(亀岡市)
・生身天満宮(南丹市)
・綾部市梅林公園(綾部市)
・和木町松原梅林(綾部市)
・青谷梅林(城陽市)
・高尾地区の梅林(宇治田原町)
・長岡天満宮(長岡京市)